監査役の4つの権限
- 調査・情報収集に関する権限(最もよく使う)
- 取締役の「暴走」を止めるための権限
- 会社を代表する権限(裁判など)
- 株主総会に関する権限
1. 調査・情報収集に関する権限(最もよく使う)
日常的な監査活動のベースとなる権限
①業務および財産の状況調査権(会社法第381条2項)
②子会社に対する報告請求・調査権(会社法第381条3項)
①業務および財産の状況調査権(会社法第381条2項)
- 監査役は、いつでも取締役や使用人(社員)に対して業務の報告を求めることができ、会社の業務や財産の状況を調査できます。
②子会社に対する報告請求・調査権(会社法第381条3項)
- 親会社の監査役は、必要があるときは子会社に対して業務の報告を求めたり、子会社の業務・財産状況を直接現地に行って調査したりできます。
2. 取締役の「暴走」を止めるための権限
- 取締役の違法行為や、会社に大損害を与えるリスクを未然に防ぐ、または事後に追及するための権限です。
①取締役の違法行為差止請求権(会社法第385条)
②取締役会への報告・出席義務と意見陳述権(会社法第382条、383条)
③取締役会招集請求権(会社法第383条2項)
①取締役の違法行為差止請求権(会社法第385条)
- 取締役が法令や定款に違反する行為をしようとしており、それによって会社に著しい損害が生じる恐れがある場合、監査役はその行為をやめるよう裁判所を通じて(あるいは直接)請求できます。
②取締役会への報告・出席義務と意見陳述権(会社法第382条、383条)
- 取締役が不正行為を行っている、または行う恐れがあると認めたときは、直ちに取締役会に報告しなければなりません。また、取締役会に出席し、必要があると認めるときは意見を述べる権利(かつ義務)があります
③取締役会招集請求権(会社法第383条2項)
- 上記の報告をするために必要があるときは、監査役みずから「取締役会を開催してください」と社長等に請求できます。もし開催されない場合は、監査役が直接取締役会を招集できます。
3.会社を代表する権限(裁判など)
取締役と会社の間で紛争が起きた際、取締役は会社を代表できないため、監査役が会社の代表になります。
会社代表権(会社法第386条)
- 会社が取締役に対して、あるいは取締役が会社に対して訴訟(裁判)を起こす場合、監査役が会社を代表して裁判を戦います(株主代表訴訟などがこれに該当します)。
4. 株主総会に関する権限
- 会社の最高意思決定機関である株主総会に対して、直接アクションを起こす権限です。
株主総会提出議案等の調査・報告権(会社法第384条)
- 取締役が株主総会に提出しようとする議案や書類(決算書など)を事前に調査し、法令・定款に違反していないか、著しく不当な点がないかをチェックします。問題があれば、株主総会でその旨を報告する権利と義務があります。
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